楽譜を入力する(2)

 相変わらず楽譜をパソコンに入力している。いまは日本のすこし古い時代の童謡を入力している。たとえば「夏は来ぬ」(卯の花の匂う垣根に)「故郷」(うさぎ追いしかの山)「港」(空も港も夜は晴れて)「紅葉」(秋の夕日に)「春が来た」(春が来た)「春の小川」(春の小川は)「冬景色」(さ霧消ゆる湊江の)「この道」(この道はいつか来た道)「浜辺の歌」(あした浜辺をさまよえば)などだ。ピアノ譜を入力すると鳴らしてくれるので、それに合せて歌うわけだ。旋律は単純だが、歌詞は、つっこむとけっこう面倒かもしれない。今どきの歌とは違いまして、文語の歌詞がついている。それとは別に、シューベルトの歌曲集が3冊、イタリア歌曲集が2冊ある。ともあれしばらくは日本の童謡を入力するだろうと思っている。

 今日は病院に行って検査を受けなければならなかった。3ヶ月に一度、病院へ行く。1月3日に「顛倒」して、それから安静にしていて、自宅から外出するのは20日ぶりくらいだ。けれどまあ、病院に行かないわけにはいかない。しょうがないので、タクシーを呼んだ。だいたい40分くらいかかる。「歩けないのではないか」と思っていたが、そうでもなくて、以前よりはゆっくりだが、ちゃんと歩くことはできた。頭蓋骨内部の核磁気共鳴(かな)と、血液検査を受けて、検査は終わり。昼食をいただいてから診察を受けた。脳のレントゲンを見たところでは再発はなく、3ヶ月間の「執行猶予」がかかった。まあ、いつかある日、「あらら、再発しましたね」と言われて、私の寿命は終わりになる。だから、命のあるあいだは、歌を歌ったり、もし元気なら、滋賀県下の名所を訪問したりして暮らすのであろう。